シーリハムテリアの特徴
体高より体長が長く、しっかりした首にやや長いマズル、丸い目はダークで、ドーム型の頭頂部の横に耳が付いています。まっすぐな前足に重心を移した立ち方で、威厳を感じさせる立ち姿です。断尾が行われてきた犬種ですが、現在は動物愛護の考え方で、行われない場合も多くあります。その場合でも、巻いていたり背負っていてはいけません。
標準的なサイズは31cmまで、理想的な体重はオス9kg、メス8.2kg程度となります。
シーリハムテリアの性格
陽気で前向き、頑固でへこたれない、やんちゃで遊び好き、負けず嫌いで売られたケンカは買う……シーリハムテリアは、そんなテリア気質を十分に持っています。
家族に対しては愛情深く大変忠実で、子どもとも仲良くできますが、他人や知らない子どもには強く出ることもしばしばあります。
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シーリハムテリアの歴史
自然交配種から選択され、育種の途に就いてた多くの犬たちと違って、シーリハムテリアはいち個人が自らの理想とする犬を作り出そうとして生まれた犬種でした。
1850年、イギリス・ウェールズ州のシーリハムに住んでいたJ・エドワーズ氏は、優れた能力を持つ猟犬を自らの手で作り出そうと、いろいろな犬たちの交配を始めました。詳細な記録は残っていないためどのような犬種が導入されたのかはわかっていません。今日、推測されているのは、ダンディ・ディンモントテリア、ワイアーフォクステリアをベースに、背中の短さと白い被毛はウェストハイランド・ホワイトテリアから、闘争心を高めるためにブル・テリアを、また足の短さはウェルシュ・コーギーを導入し、形作られたのではないかということです。
軍人であり、優れたハンターでもあったエドワーズ氏は、この犬種の作出に当たり、徹底した間引きを行ったと伝えられています。それは、トレーニングや社会化を始める前の子犬の頃、個体の闘争心を試すテストを行い、弱い犬は容赦なく処分したというものでした。30年以上にわたるその選択の繰り返しで、シーリハムテリアは大変猟欲の強い犬として固定されていきました。キツネやカワウソ、アナグマなど自分より大きな体の動物に向かっていく気の強さは、猟犬として好ましく、実働犬として重宝されていました。
1891年に作出者のエドワーズ氏が亡くなると、シーリハムテリアの育種にも変化が訪れます。
愛好家のフレッド・ルイス氏の手によって育種が続けられてきたシーリハムテリアは、1903年に初めてイギリスのドッグショーに登場しました。テリアらしい誇り高い気質や特徴ある容姿が評判となり、1911年には新しい犬種としてイギリスケネルクラブに登録されました。ショードッグとしての質を高めるため、激しいテリア気質を弱めてより扱いやすい犬へと育種が続けられたシーリハムテリアでしたが、その考え方に疑問を感じた育種家も現れました。選択繁殖により与えられたこの犬種の気性も、特性として残すべきという考え方で、これに基づいた繁殖は現在もイギリス国内を中心にわずかながら続いています。
シーリハムテリアの飼い方
活発な性格としっかりした体を維持し、ストレスをためないためにも毎日しっかりと運動と遊びの時間を取ってあげましょう。散歩は1回30分以上を1日2回以上、できればボール遊びなども取り入れてあげましょう。
頑固な面がありしつけのしにくい犬種です。少しずつ穏やかな性格を導入されてきましたが、テリアらしい気の強さは十分に残っていますので、甘やかすばかりでは手に負えない性格に育つこともあります。子犬の頃から社会性を養うようほかの犬と接触する機会を作りましょう。
また、力で抑えようとすれば反抗心を育ててしまうことにもつながりますので、飼い主は威厳を失わずダメなことはダメときっぱりとした態度を示すことが必要です。信頼する相手を喜ばそうと一生懸命になるのが、テリア気質のよいところでもありますので、じょうずにほめて育てることが大切です。
家族を守ろうとする態度から、来客などの訪問者に対してはっきりと警戒心を示し、激しく吠えることがあります。子どもが頻繁に訪れる家庭では、サークルやクレートで過ごせるようトレーニングをしておけば安心でしょう。
被毛の手入れは週に2~3回程度のコーミングまたはブラッシング、定期的なトリミングで十分です。
シーリハムテリアの毛色
ホワイト、またはホワイトにレモン、ブラウン、ブルー、バジャーの斑は許されます。ブラックの斑やティッキングの目立つものは好まれません。
シーリハムテリアの気を付けたい病気
テリア一般にかかりやすい眼病や皮膚病には注意が必要です。眼病では白内障、緑内障、水晶体脱臼、進行性網膜萎縮など、皮膚病ではアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎があります。
また、シーリハムテリアは一見するとバランスの良いプロポーションですが、実は胴長の骨格をしているため、同じ体型の犬種同様、椎間板ヘルニアが起こりやすい犬種です。椎間板ヘルニアは重症化すると歩けなくなることもある病気ですので、様子がおかしいと思ったら早めに受診しましょう。
シーリハムテリアの里親募集
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